皆生トライアスロンレポート 2
いよいよバイクパートのスタートですが、、、コース上に出れない。というのも私の帯同する順番は2番目なので、次から次へとやって来る選手の間に入らないといけません。選手の安全を確保しつつ迅速に、、、ハザードランプつけながらなんとか合流するものの、住宅街の外れの狭い道路で沿道の方もおられますのでなかなかスピードを上げれす、どんどん選手に抜かれてしまいます。広い道路に出てからは順調に帯同することができました。
この大会ではコース上いくつかのポイントカ所が設定されており、選手の方がトラブルの場合は本人もしくは沿道のボランティアスタッフの方が本部へ連絡し、本部からの指令で我々がそのポイントに急行するシステムもとっております。まぁ今回も様々なトラブルに遭遇しました!
序盤、真っすぐな道なのになぜか突然右に倒れ方を強打された方。処置後もかなり痛そうでしたが、本人様の走る意思を尊重し、とりあえず約40km先のメディカルエイドステーションを案内する。この方は痛みが取れたのか、徐々にペースを上げてこられひとまずは安心。
コースを走っているといつもながらパンクのトラブルが非常に多く、数々こなしていきました。
そして折り返しポイントへ行く途中に通称ジェットコースターと呼ばれるポイントに差し掛かったところ、復路の登り途中でバイクを降りてガードレールん両手を着き唸り声をあげてる方が。すぐに足の攣りだと判断し駆け寄り、相棒の中原さんには後続選手の誘導してもらい、私はその方のケアへ。どうも両足太腿がひどく痙攣しており両足とも太腿に力こぶができている。すぐにミネラル補給のためMAG-ONと水を摂取してもらい、肩を貸しながら日陰へ移動。お話の中で非常に悔しい思いが伝わりましたが、その場でできることがもうないため、少しの休憩を促しこの先の状況を説明して安心してもらうしかなかったのです。ジャージを見ると大阪の有名ショップのチームジャージで、店長様とも知り合いでしたので、何とか走り切ってほしいと思いながらコースへ戻りました。
暫くすると今度は女性の方が路肩で座り込んでパンク修理をされていたので、すぐさま駆け寄りお声をかけたところ、”た、助けてくださ~い!”との泣きそうな声。えっ、パンク以外に何かあるのかと思いながら話を聞くと、単純なパンクでした。早速作業にとりかかると ”ん?” どうもチューブのサイズに違和感が、、、確認してみると、700cのホイールに26インチのチューブをはめようとしているではありませんか!その旨を女性に伝えると、”そうやったんですね、どうりで下を嵌めようとすれば下が外れるし、上を嵌めようとすれば下が外れるしおかしいなぁと思ってたんです” たまたまサポートがあったので良かったですが、一人のツーリングの時だったらって考えると、、、事前にしっかりと確認しましょう!その日一番のユーモア大賞でした。
復路、最後のエイドステーションを過ぎたあたりでコースを横断して爆走する選手の方を発見。その場のボランティアに確認するともう一人走り去ってしまったらしい。私たちの本来の仕事ではないが探してみるが居ないため、もう一度コースに戻りボランティアさんに再度聞くと、コースに復帰されたとのこと。安心してバイクゴールを目指す。
バイクゴールに到着すれば我々は仕事が終わりなのだが、選手の皆さんはまだフルマラソンを走られるのです。鉄人という言葉の意味がよくわかります。その方々に敬意を表しつつ会場を後にしました。
前回参加が4年前。その時もいろんな事例を経験させていただいたのですが、今回はそれとは違う初めての事例も多く経験させていただきました。これらは全て知識の引き出しに入り、ご来店される方へのフィードバックとして大切に保管されます。
ただ、全般的に言えるのは普段から自分の自転車を診るということ。診るためにはお掃除することは必須です。それだけでほとんどのトラブルは防げるのです。よくわからないという人は当店へ相談いただければと思います。その時はなんとなくでいいので、状況やニュアンスを伝えていただければ、、、
そしてレースやロングライドイベントに出られる方につきましては、費用はかかりますが必ず事前にメンテナンスを行うようにお願いします。
以上トライアスロンでのメカニック作業レポートでした。